ARITA STARTUP HOUSE
空き家には、過去だけではなく、これから始まる未来も眠っています。
この古民家は、有田へ移住し、新しい暮らしや仕事を始める人たちの拠点として生まれ変わりました。
改修前は、小さな部屋がいくつも並び、閉鎖的な平面となっていました。
用途を決めることよりも、これからこの場所で生まれる活動の可能性を受け止められる空間をつくりたいと考えました。
既存の間仕切りを取り払い、一つの大きな余白をつくっています。
展示をする日もあれば、食事を囲む日もある。
誰かが仕事をし、誰かが語り合い、小さなイベントが開かれる日もある。
使い方を限定しないことで、その時々に必要とされる風景が自然と立ち上がる場所を目指しました。
一方で、断熱性能や設備など、新しい暮らしに必要な機能は「木の箱」として建物の両端にまとめています。
既存の建物を大きく変えることなく性能を高めるとともに、中央には自由に使える余白を残しました。
木の箱は部屋をつくるためのものではなく、建物に新しい機能を静かに受け持つ存在です。
そのあいだに生まれた余白が、人と人をつなぎ、新しい挑戦や出会いを受け止める場所になっていきます。
どのように使われるかを決めるのではなく、どのような使われ方も受け止められる場所でありたい。
人が集い、語らい、挑戦し、新しいつながりが生まれることで、この場所は少しずつ有田の日常になっていきます。





